X線分析とEDX面分析

粉末X線分析

粉末X線分析 チタンとリンとカルシウムのピークが確認できる

蛍光X線分析

分析手法:SFPバルク  試料形態:酸化物

TiO2Hv01Ti-KA11.810282.9950

成分名 測定条件 スペクトル X線強度(kcps) 分析結果(mass%)
CaO Ca01 Ca-KA 20.0301 10.4177
P2O5 P 01 P -KA 3.3545 3.3754

電子顕微鏡写真

Nonamicの状態観察
通常二酸化チタンとアパタイト被覆二酸化チタンのSEM観察を以下に示す。

写真左:アパタイトを被覆した二酸化チタンの電子顕微鏡写真(25,000倍)写真右:二酸化チタンの電子顕微鏡写真(25,000倍)

二酸化チタンの粒子表面は、粒子の形が明確であることに対し、アパタイトを被覆した粒子(Nonamic)はその形が明確でなく雲状の粒子が付着していることが観察できる。

この雲状の粒子を半同定する目的でEPMA(electron probe micro analyzer)を用いて粒子の含有元素を調べた。結果を以下に示す。

EDXによる面分析

下の写真は、SEM(電子顕微鏡)で観察された範囲内の元素分析を行ったものです。

SEM像で白く光っているのが光触媒です。Ti(チタン)の分布は青色で、Ca(カルシウム)の分布は赤色で示しました。

SEM像(白色)、Tiの分布(青色)及びCaの分布が一致していることから、TiO2粒子表面にアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)が被覆していることが分かります。

上の写真の左側はSEM像です。白く見えるのがアパタイト被覆二酸化チタンです。右側の青白く見えるのがTi(チタン)です。
SEM像の光触媒と右側のTiの分布は一致しています。

上の写真の左側はSEM像です。白く見えるのがアパタイト被覆二酸化チタンです。右側の赤く見えるのがCa(カルシウム)です。

SEM像の光触媒と右側のCaと上の写真のTiの分布が一致していることが分かります。

色が濃い部分が元素が偏在しており、写真中Ca元素がTi元素の周りにあることが判る。

ハイドロキシアパタイトCa10(PO4)6(OH)2の組成中には、Ca元素が存在すること及び他の分析からCaの化合物がないことから雲状の粒子はアパタイトであると同定することができた。